その翌日の日曜日。帰りの電車の補習をすることにしました。できれば、成功体験をした上で本番にのぞみたいので。 ということで、帰りだけの練習を本番と同じ時間帯でやろうということで、夕方、車で西平内駅に移動。16:15到着で、電車は16:34です。 大志は、おしっこだ、と言ってトイレに行き、それから歩道橋を渡って、下りホームへ。大志が「ワンマン乗車口」の看板にさしかかったところで、「ストップ、その看板のところの扉が開くからね」と教えました。 ママは変装なしで、電車が来るまで歩道橋内に隠れて待ち、さりげなく乗車していくことにしました。 私は、先回りして車で小柳駅に向かいます。 電車の小柳駅到着予定は、16:51。私の車はその数分前に小柳駅に着くことができました。 ホームで待っていたのでは、私自身が降りる合図になってしまうので、線路脇の木陰に隠れて見守ることにしました。(小柳駅には駅舎がなく、線路脇にホームがあるだけです) さあ、電車が来ました。出てくるかな? 電車が停車したのに、なかなか一番前の降車扉が開きません。ちょっとドキドキ。 あ、開いた。降りて来たのは、大志と同じくらいの背丈の高校生くらいの男の子。その次も。そこで、間。一瞬、またか?と不安がよぎる。 と、その次に大志が降りて来ました。大志に手を振りながらホームに駆け上がり、「よくやった!」とほめます。「はい、ぼくやりました」。 ママは両替して料金を払い、あとから降りて来ました。 電車の中で、大志がちらちらママの方を見ていたようですが、近づいてくることはなかったそうです。 その日は車で家まで帰りましたが、「本番でも車にしますか?」と大志にきくと「自力でいくんだ」との返事。 ともあれ、成功体験で本番につなぐことができました。これが本番の前日です。
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〔大志の夏休みの日記から〕
●7月24日(日)曜日 天気(はれ) きょうのできごと 小やなぎ駅にとうちゃく
きのうは、迷子になってあわてていたけど、今日はもう本番と同じ 最後の手段だコロン! 小やなぎについて元気百倍です! 行きも、 帰りも、ぜっ対迷いはせん。迷いはせんぞ! 明日からドキドキします! |
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