さて、電車を追いかけます。といっても、先に着くのは無理。途中浅虫を過ぎて久栗坂トンネルのあたりで、8:56になってしまいました。 そろそろ到着コールが来るな、と思いましたが、なかなか来ません。9時、9時5分・・・ ? へんだな、と大志に電話してみても出ません。 予定通りについていれば、このへんを歩いているかな?と思いながら車を走らせましたが、見当たりません。 9:10小柳駅。誰もいません。 おかしい。二人ともいないということは、大志が歩いているのを謎の女が追いかけているのか? ・・・まったく、携帯忘れるから連絡取れないし。
そして、別の道を探そうと車を出したところに、大志から電話がきました。 「##!$$!♭♭♭!)()””!!・・・」 完全にパニクっています。 「大志くん、落ち着いて」「&!&!%%$!#’’%・・・」 「1回深呼吸しましょう」 −間− 「どうしたんですか?」「どこにいるのかわからないんだ!」「迷ったんだ!・・・」 そして、なんとか聞き出せたのは、要するに、小柳駅で降りずに青森駅まで行ってしまったということ、どっちに行ったら駅から出られるのかわからないこと、まだお金を払っていないことです。 「出口か改札口の看板を探して」「○△×」 「じゃあ、見えている看板をどれか読んでみて」「ひがしぐち…」 そっか、東口だ。 「東口の矢印はどっちに向いてる?」「左だ」 「よし、東口の看板を見て移動します」「はい」 ブツッ ・・・切りやがった。
こっちは、青森駅に向けて進路変更し、少し間をおいて電話しました。 「いまどこですか?」「○△×」 「まだ駅の中ですか?」「○△×」 「お金は払いましたか?」「払いました」 「いくらでしたか?」「ゴーゴー円」 「550円?」「はい」 「じゃあ、駅の外に出てください。バス停があります」「・・・わかったぞ!」 どうやら、見なれた場所に出たようです。 「3番バス停に行って、戸山団地行きの時間を見てください」「・・・あったぞ」 「何分のバスがありますか?」「9:28です」「よし、じゃあそれに乗ってください」 ここからあとは、T印刷に通ったときに何度も経験しているので、バスに乗って帰れます。これで、自分で失敗処理をする経験ができました。 それにしても謎の女の動きが謎です。 9:25、もう少しで青森駅というところで、ママから電話がきました。 「今、大志と合流しました」「よく今まで声かけないでがんばったなー」 あとで、聞いたところによると、青森駅は終着なので電車の扉が全部開いて、お金を払わないで降りるそうです。そして、大志はお金を払うためだと思いますが、駅員さんに整理券を見せたら、あっちだよと言われて、歩道橋に上がりました。そこで、どっちに行ったらいいかわからなくなり、私にSOSの電話をかけたようだとのこと。降りるときのシナリオも全部くるったんですね。 そして、私との電話をブツッと切ったあと東口にたどりついたまではよかったのですが、自動改札に整理券を入れたので、ブーッと何回かゲートを閉められたこと。そして、駅員さんに精算してもらったのですが、用意した440円では足りなくて、財布から追加分のお金を出したこと。 駅舎から出たら見覚えのある景色になったので、安心した様子だったということでした。 というわけで、短時間でしたが、幾多の試練を乗り越えたようです。 また、小柳駅では、まわりの人がどんどん降りるのに、大志はつり革につかまったまま動かず、ママは「あ、これは乗り越す」と思ったそうです。
私は家の近くのバス停で待っていて、バスから降りてきた大志のほっぺたを両手ではさむように軽く叩きながら、「どうして小柳駅で降りれなかったんですか?携帯は鳴りませんでしたか?」と聞いたら、「鳴ったけど、聞こえなかったんだ」という答えでした。うーん、よくわかりません。 ということで、どうにもさっぱりしない結末で申し訳ありませんが、それも大志らしいところです。 帰りは青森駅まで行った方が間違いなさそうだし、乗り換えで歩く距離も短いと思い、大志に作戦の変更を相談してみましたが、「小柳駅で降りるんだ」だそうです。 かくして、大志の自立支援は波瀾万丈奇々怪々な展開になるからやめられません
(^^ゞ
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〔大志の夏休みの日記から〕
●7月23日(土)曜日 天気(はれ) きょうのできごと 通勤練習でまいご!?
「小やなぎへたどりついたと思ったら・・・ あれれ〜? よそみしたから すぐ迷子になってるし! んもう、こうなったら青森駅のしょくいんたちの おしえをきいて、すぐ見つかったでコロン! 心配かけてすみませんでし た・・・ ボクの父と母・・・。本番どおりにやらねばなるまい・・・。」 |
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