大志とともに  −自閉症子育て日記−
    第46回 偏食解消

 前回、毎日体力づくりをして、運動会でがんばった話を紹介したが、この体力づくりには、大きな副産物があった。
 自閉症の子は偏食のある子が多い。ごはんはふりかけをかけないと食べないとか、ごはんを食べずにポテトチップスばかり食べているとか。それも特定メーカーのものしか食べないとか。
 大志も小さい頃から偏食がひどくて、めん類とかスナック菓子しか食べなかったり、牛乳しか飲まなかったりした。小学校時代には、ウィンナーとか卵焼きとか、もう少し食べる品目は増えたが、野菜がきらいとかいう次元のものじゃなくて、食べられるものを数えた方が早いくらいひどい偏食。当然、給食もほとんど食べられるものがなかった。
 低学年のころは大志は午前授業で早退していたが、午後も学校にいるようになると、空腹も不安定要因になる。それで、給食があるのに、パンとかお弁当を持っていっていた。
 それが中学の体力づくりで、なわとびの回数や走る時間の記録を大志が意識し出すと、目の前に小目標ができたことでがんばれるようになり、「もうかんべんして〜」が「体力づくりがんばるぞ!」と言うようになってきたわけだ。
 そして、あるとき給食の時間に、先生が「これも食べると体力つくよ」と、何気なく言ったら、大志が「体力つけるぞ〜」と、野菜サラダに手を出して食べ、それ以来給食を全部食べるようになったので、お弁当もいらなくなった。偏食の解消はあまりにもあっけなくて、それまではいったいなんだったんだろうと、私もママも拍子抜け。偏食問題は、ずっとひきずってきていたので、もはや解消すべき問題との認識さえしてなかった。
 最近では、「ピーマンはおれの好物だ!」と言いながら食べている。というか、ピーマンをおかずに出せと催促までする。なんでピーマンかというと、クレヨンしんちゃんを意識して、ぼくは5歳児じゃないからピーマンを食べられるんだ、ということらしい。
 偏食の解消は、大志自身の動機づけに先生がうまく働きかけたことで、自分で乗り越えられたことになる。




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