大志とともに  −自閉症子育て日記−
    第44回 学習発表会

 1年生のときの学習発表会では、大志は舞台裏でパニックを起こしていたと前に書いたが、2年生以降は舞台に出てきて、毎年成長を見せてくれた。
 2年生のときは、ダンスで、耳ふさぎをして突っ立っている場面が多かったが、ときどきはねたりして、それなりに曲に合わせようとしているそぶりは見えた。耳をふさぎながらも、定位置への移動はできていた。
 3年生のときは、青森県の調べ学習を劇にしたもの。♪おこめ〜たいしがやぁってきた、というCMの歌に合わせて登場。セリフはなかったが、両隣の女の子に合わせて移動できた。
 4年生のときは楽器の演奏。大志は土人の衣装を着て、ギロをやった。リコーダーは練習してもものになりそうにないということで、N先生が大志にできそうな楽器、ギロをやらせてくれた。曲に合わせてギッギッギ、ギッギッギと絶妙な響きを聞かせてくれた。さくらさくらの歌に合わせて軍手をはめた手をひらひらさせるのもちゃんとやれた。
 5年生のときは、体操で、他の子どもたちは、なわとびをしたり跳び箱をしたり、いろんな種目があったが、大志は、最後の全員でのフォークダンスだけ。でも、楽しそうにリズムにのってちゃんと踊ることができた。
 そして、6年生は演劇。「ほんとうの宝物」という劇だった。大志の出番は、なんと幕をあける前の呼びかけ。女の子2人に続いて、舞台袖から上がって(上がるタイミングは女の子がひっぱってくれた)おじぎすると、すぅっと息を吸ってほっぺたをふくらまし、「みなさ〜ん」(トントンと手で腰をたたいて間をとりながら)「みなさんは」「どんな」「宝物を」「持っていますかぁ?」と見事にセリフを言った。
 最初に息を吸ったのは、大きい声を出すため。拍子をとったのは、早口にならないようにするため。先生がそのようにしこんだのだ。最初のセリフにしたのは、途中だとタイミングがつかみにくいためだった。
 今でも、よくそんな大事な場面に大志を起用できたと、先生方の勇気に感心するとともに、活躍の場面を作ってくださったことに感謝している。




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