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障害のある子が普通学級に入るといじめにあうという。 クラスの子どもたちとはうまくいっていたが、大志も全くいじめにあわなかったわけではない。私も2回目撃している。 そのうちの1回は、家の近くの公園で。大志はこの公園からひとりで帰れるし、クラスの子もよく遊びに来ているので、公園まで連れていって、好きなだけ遊んでおいで、とおいてきた。 20分くらいして、救急車の音がしたので、「まさか大志?」と様子を見に戻った。すると、大志は、アスレチックの物見櫓の上にいたが、なんだか様子がおかしい。まわりに男の子が6人いて、「おりろ!」とか「どろぼう!」とか口々に叫んでいる。 さらに、「こいつ3年3組の頭ぶっこわれてるやつだよ」と、グサッとくるセリフ。 大志の片方のズックが取られていて、大志が「くつを返しなさい!」と叫ぶと、「命令するな!」。 さらに、男の子が2人で、もう片方のズックも脱がせて持っていった。 そのあたりで、ズックを持っている男の子に「この子何かやった?」と声をかけると、小声で「いいえ」。 「たたいたりした?」ときくと、ひとりの子が「あの子、いつもたたくんだよ」。「きょうもたたいた?」すると、別の子が「どろぼうした」。「何盗んだの?」「ぼくたちのベイブレード(コマ)とろうとした」「そっかぁ、みんなが楽しそうにしてたから、きっと自分でもいじってみたかったんだよ。ごめんね、くつ返してくれる?」 ズックは素直に返してくれた。泣いている大志にはかせている間に、彼らは離れていった。 子ども同士だと、どうしてもこういう場面は避けられないのだろう。ママが付き添っていなければ学校でもそういう場面があったかもしれない。でも、自分に好意的でない人が存在して当たり前。 その日は、大志を理解できない子どもたちとの接触だったけど、もし地域外の学校に行ってたら、近所の公園なのに、いつ行っても大志を理解できない子どもたちばかりの中で遊ぶことになっていたのかも知れない。 |
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