|
|||
「しからずゆずらず」ということばを、パソコン通信で知った。自閉症児育ての方針になると思って気に入っている。 自閉症児を感情的に叱っても、パニックを誘発するだけである。それよりも、ルールを理解させることが必要なので、決めたルールをゆずらない。パニックを起こすとついつい好きなものを与えて機嫌をとりたくなるが、これでは、好きなものがほしいときや好きなことをしたいときにパニックを起こすように誘導することになってしまう。また、同じことをしてもときにルールを甘くしたり、ときに叱りつけたりするのは混乱させるだけだろう。と、口では言っても実行するのはとても難しい。私もその通りやっているかと言われると自信はないが、心掛けたい。 大志が家から脱走したときや、1か月の間にパソコンのマウスを続けざまに4個こわしたときなど、幼稚園からの連絡帳で「ちゃんと叱りなさい」という旨のアドバイスをいただいたが、私は「何を叱られているのかわからないのに叱ることは親の顔色をうかがうことになるだけではないか」というような返事を書いた。 子どもがやったことが気に入らないと怒りたくなるが、それはほんとうに許されない行為なのかどうか。ジュースをこぼしたのなら、ぞうきんをわたしてふかせればいいし、ころんでケガしたら、カットバンを貼らせればいい。自分で後始末することを覚えるチャンスになる(と、誰かが本に書いていた)。 ただ、道路のセンターラインを歩くような危険を伴うことは許すわけにはいかない。大志がパニクって寝転がろうが泣きわめこうが、これは体で止めた。 これに「そんな危ないことはダメ!」と追い打ちをかけてもますますパニックになるだけだから「叱らず」。でも、危険を伴うことや人に迷惑をかける行為は「ゆずらず」。 でも、「お父さんが叱らないから、あたしが叱らなきゃいけないことになるのよねー」と、某うちのママはのたまわる。そういうこともあるか? |
|||