た い し ダ ヨ リ ー  ★中学生編★
    第277号 授業に集中



◆あらすじは?

 ある日連絡帳に、大志が中2の国語の教科書を音読した、とありました。けっこう漢字も読めているそうで、わからない字は教えてもらいながらです。
 で、「理解して読んでるんでしょうか?」と返事を書いたところ、翌日、「ハキハキした発音でしっかり漢字も読めています。時々読めない漢字もありますが、一度教えると二度目出てくるときはしっかり読んでいます。立派ですね。読み終えたあと『立派に読めましたね』とほめたら、大志くんニッコリ」と書かれてきました。そして、「あらすじは?」と先生がたずねたところ、大志の答えは「話の内容」。 …間違ってない
 自閉症のことをよくわかっている方には、笑える回答でした。「あらすじはむずかしいです」と言ったともつけ加えてありましたが (^^ゞ


◆新記録

 たいしがなわとびの記録を大幅に更新しました。
 9月に370回とんで、400回が目標になっておりまして、2年生の間にクリアできるかな?というところだったのですが、なんと! 一気に497回! 500回まであと3回というところまでいきました。
 たいしくん、感想は? 「がんばりました」。
 ほんとによくがんばったねー。


◆授業に集中

 参観日。今回は、給食〜昼休みを除いて1時間目から6時間目、帰りの会まで参観しました。
 1時間目、面接の練習。まだ進路を決めたわけではないですが、高等養護学校の入学試験も意識してのことです。先生は教室の奥に机をおいて、座って待ちます。向かいに大志が座る椅子がおいてあります。
 まず、大志はドアから歩く練習。緊張した面持ちで、角をつけながら歩きます。先生が「下を向かないで、まっすぐ前を見て歩きます」というと、「はいっ!」と大きい声で返事。つい視線が下がりそうになっても、指示に従おうとしていました。
 大志が椅子の横に立ちました。「出身中学校と名前をお願いします」と先生が言うと、「はい、青森市立戸山中学校、貝吹大志です」と、堂々と言いました。「すわってください」「はいっ」
 「校長先生の名前は?」「教頭先生は?」…という質問に答えていきます。これは既に練習しているので、すらすら答えます。
 「大志くんが中学校を卒業して行きたい学校はどこですか?」「はい、○○養護学校です」
 「大志くんはそこで何をがんばりたいですか?」「はい…(間)…ぼくは1年前のことです。…父と母と一緒に、…粘土で作る作業を見て、…洗濯物にアイロンをかける作業をして、…てすらで…木や枝を作ったりする作業を見たり、…しっ…してます」
 ことばがとぎれているときは、一生懸命何を言うか考えているのが伝わってきました。言いたいことは、養護学校に学校見学に行ったときに、陶芸の粘土で形を作ったことや、ハンカチにアイロンをかけるクリーニングの作業などを実際にやらせてもらったことのようです。それをがんばりたい、とつなげられずに終わりましたが、もしかすると、それで興味を持ったので、この学校に入りたいと思いました、という別の想定質問への答えだったかな?
 他の問でも、言葉を考えながら発言する様子がひしひしと伝わってきました。なんだか大志の頭から湯気が出そうな感じ。こんなに言葉のやりとりに集中している大志を初めて見たことに気がつきました。ずいぶん立派になったもんです。そして、終わってリラックスタイムになっても、独り言が出ない。家では、ブツブツ声を出しっぱなしで、しょっちゅう大声も出しているんですけどねー。まるで別人。
 2時間目、体力づくり。なわとびは何度もチャレンジしましたが、67回が最高でした。「いつもならすぐあきらめるんですが、お父さんお母さんにいいとこ見せようとしたんでしょうね、何回も挑戦してました」と先生。体育館10周は、1周25秒ペースを守るためのタイマーをおいて、4分10秒をクリアしました。
 3時間目、間違いさがし。ディズニーのまちがいさがしの幼児用の絵本で、指を使わずに言葉だけで説明するという課題。今回はピーターパンで、まちがいは22カ所。たいしは両手を握りこぶしにして絵本の両脇におき、一生懸命口で説明しています。「上の絵の、左の、ウェンディの目の位置が前になっていますが、下の絵だと!…下に向いています」ってな感じ。「下の絵だと!なんと!」という盛り上がりは、先生が教えるはずないので、大志の演出ですね。楽しんでいるのがうかがえます。
 4時間目は別の先生で、数学と思ったら国語。予定表には数学とあったんですが、行き違いがあったらしく、国語になりました。でも、大志は動揺しません。宮沢賢治の“オツベルと象”を音読しながら、読めない漢字にかなをふっていきます。そして、最後に先生がその漢字を紙に拾い出し、大志が3回ずつ練習します。
 5時間目は、また別の先生が迎えにきて、コンピュータ室に移動します。ワードの練習ソフトをやりました。これは、パソコンを使えるようになれば、将来仕事するときに役に立つこともあるかもしれないということで、うちの方からお願いしたもの。前にエクセルを卒業して、今、ワードを始めたところです。エクセルをやったときは、「指示通りに一つ一つやるのはできるが、章ごとのまとめの練習問題になるとできない」というお話でした。確かに、パソコンを使って何をやるか仕事の内容の方をつかんでいないと、何のためにその操作をしているのかイメージできないですね。
 6時間目は玄関前の雪かきをしました。大志も一生懸命スノーダンプを押していました。
 マンツーマンとはいうものの、1時間目から6時間目までほとんど授業に集中していたというのがすごい!…4時間目の音読のとき、数回あくびしましたが、言語表出訓練でかなり疲れたんだと思います。で、学校で疲れたぶん、家ではパソコンをいじりながら発散することになるんだなーと思いました。もちろん、あれだけ集中してがんばっているんだから、家ではリラックスしなくちゃ、な。






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