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◆つばめ学級に中座 全員が立ち上がる場面がありましたが、このときは、たいしも立ち上がりました。教科書の2頁くらいを音読して、読んだ順に座ります。たいしは、隣の女の子と同じ頁を開いているものの、どこを読んでいるのかわからない様子。私が後ろから手を伸ばして、ここからだよと指さしてあげました。ぽつりぽつりと座る子が出てきましたが、スタートが遅れたたいしは終わりそうにありません。あと10人、5人、4人・・・くらいのところで、たいしが私の方を振り向きました。座っていいかという確認のようにも見えましたが、様子を見ていると、たいし以外の最後の一人が座るのと同時に座りました。 座った子は、今度はなにやらノートに書いています。たいしは机に伏せていましたが、先生の合図で前へ歩いていき、「ホンヲヨンデキテイイデスカ」と先生に断りました。「2時5分に戻っておいで」と先生。そして、たいしは廊下をはさんだ向かい側のつばめ教室に移動し、棚からマンガ本を1冊とってマットの上に転がりました。 2時5分まで約15分。たいしにちょっかい出しに行きたかったのですが、15分後にたいしが約束どおり自分で出てこれるかどうかをみるためには、ここで接触しない方がよさそうです。 あと10分、5分・・・あと1分。さあ、たいしくん出てこれるかな? と様子をみる態勢に入ろうとしたら、出てきました。すたすたと5年2組の前の入り口から入っていき、もとの席につきました。 次は、教科書を1文ずつのリレー音読です。たいしまでかなり離れているから順番がまわってこないかな?と思っていたら、あっという間にたいしの順番が近づいてきました。隣の女の子が読み終わると、たいしが立ち上がり教科書を広げました。近くまできていたなかがわ先生が、たいしの教科書に指さすと、たいしはちゃんと音読しました。そして、次の子が立ち上がり、何事もなかったように音読が続いていきました。 あとは、たいしは机に伏せていましたが、「これで5時間目の授業を終わります」のあいさつはちゃんとやって、さっと立ち上がると、教科書や筆箱などを持って、さっさとつばめ教室に移動して行きました。 4月からつばめ学級に1年生が入ってくることが決まっているそうです。どんな学校生活になるんでしょうか。 ◆キッコーマン大好き パソコンで、キッコーマンの歌をがんがんかけているたいしの様子を見に行ったら、自分が描いた紙芝居キッコーマンの絵を歌に合わせてめくっていました。 ・・・よっぽど気に入ってるんですねー・・・ ◆卒業式の歌は苦手 音楽の時間に卒業式で歌う歌を練習する時期になりました。ところが、たいしはその歌が嫌いらしいんです。耳をふさいで涙目になります。 でもって、朝学校に行くと、「○ジカンメワ?」と、音楽の時間のスケジュールを確認するようになりました。で、「今日は“日生”(日常生活)です」と先生が言うと、たいしは音楽の時間にあの歌を歌わなくてもいい、と安心するようだということでした。 ある日は、音楽の時間に何をやりたいか、先生がたいしにきくと「ズコウデス」と答えたとか。 全校朝会でも、その歌を歌う場面があるのですが、やっぱりだめだそうで、卒業式本番のときは、歌になったら退場することになりそうです。 ◆ヘイテンワゴジ、カイテンワ? ある日、屋根裏のトーマスランドで遊ぶたいしに、ママが「5時で閉店します」と言い、階段を閉めました。 それから数日後の土日、たいしが「ヘイテンワゴジデス。カイテンワ・・・」とブツブツ言っていたとか。閉店が5時なら開店は何時にしたらいいのかな、と考えていたんでしょうね。 自閉症文化の世界にいながら、こちらの世界の秩序を理解しようとしているように思われました。 ◆オトウサントオオゲンカスル 日曜日、パソコンの横でたいしがお絵かきしていたので、パソコンは使えるなと思ったら、だめだって。 ノートパソコン1台はキッコーマンのHPを開いて歌をかけながら、もう1台で日本テレビのHPを開いて、描いているのは、「摩訶ジョーシキの穴」と白抜き文字。そして、人が箱に落ちるしかけの絵などです。パソコンはもう1台あるんですけど、Windows95なので、ほとんど使わなくなっています。 「たいしくん、2台も使うのは反則です。1台にしてください」「ニダイツカイマス」「2台はずるい」「ニダイワズルクナーイ!」「2台はダメです」「ニダイワダメジャナーイ!」・・・ という調子のやりとりを繰り返していたら、「オトウサントオオゲンカスル」って、けっこう楽しんでました。 「じゃあ、11時までは2台使っていいよ」「ハァイ」。11時まであと10分。 私が居間のテレビの前に座ったら、たいしもついてきて膝の上に乗りながら「ニダイワズルクナインデス」とさっきの続き。だから、11時までは2台使ってもいいってば。「11ジマデアトゴフンシカナイゾー」と言いながらパソコンの方に戻りました。 ということで、11時からは使わせてくれました。 ◆コップに水をくんでくれた 私、毎朝、なんとかっていう健康食品2種類を合わせて6粒飲むことになってます。ある朝飲み忘れて、トイレにいたら、たいしがドアを開けて差し出しました。「はい、ありがとう」と受け取ると、「ミズノム?」と言いながら、洗面所の歯磨きコップに水をくんでくれました。おお、これはママの指示があったかどうかにかかわらず、すごい技だ。 ママに確認しましたが、水をくむ指示はしていないとのこと。薬を飲むときは水を飲むという、応用がきいて、自分の判断でやってくれたわけですね、すばらしい。 |
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