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◆「たいしくん、出動!」 毎朝、おばあちゃんが、私とママに野菜ジュースを作ってくれます。それを1階に取りに行って持ってくる、というのが朝のたいしのお手伝いとして定着しました。インタホンがプーッとなり、「たいしくん、出動!」と言うと、デカレンジャーを見ている最中でもパッと立ち上がって、「テレビヲミノガサナイゾ」と言いながらも走って行ってきます。 ジュースを二つ持ってくると、テーブルの私とママの席においてくれます。そこまでできたら、ごほうびの10円です。「はい、ありがと」「ドーイタシマシテ」。 一度、廊下にこぼしたことがありましたが、たいしはいったんジュースをテーブルにおいて、それから廊下を指差したので、こぼしたことがわかりました。こぼしてもすぐにさわがず、ひとつ仕事を終わってから別の仕事、という展開でしょうか。ちゃんと忘れずにいてたいしたもんだ。 「たいしくん、ティッシュでふいてね」ということで、自分で後始末。よくできました。 またあるときは、たいしはまだ布団の中。プーッ 「たいしくん、出動!」 すると、バッと起きあがって、コップを持ち階段をだだだっと降りていきます。そのときのたいしは「アタマイタイ」と言いながら、おばあちゃんがジュースを入れるのを待っていたとか。 ◆自転車が「アブナイ!」 たいしを車に乗せて雪道を走っていると、前方に自転車。心持ち徐行したところで、自転車がズルッ! とたんにたいしが「アブナイ!」 こっちは自転車にもびっくりしたけど、たいしの声にもびっくりしてしまいました。たいしも、自転車に注目していたんですね。ルパンにはまるばかりでなく、まわりの状況を見ているというのがわかりました。 ・・・まったく、たいしでも危ないと思っているのに、なんで命がけで雪道を自転車で走るんでしょう。宝くじに当たるより高い確率で、事故に遭いそうな気がします。 さて、今日は、スコールにビールを買いに行くところでしたが、ついでにたいしをツタヤに連れていきました。「おとうさん買い物してくるから、それまでは見るだけだよ。借りるのはおとうさんがきてからだよ」と伝えて、たいしだけツタヤに降ろしました。(こわいなぁ、誘拐されたらどうするの、とママ) スコールは道路をはさんで向かいなので、用事はすぐに終わります。迎えに行くとたいしは、トムとジェリーのビデオを持って、ハリーポッターのPRビデオを見ておりました。「お待たせ」と頭をなでると、さっさとカウンターに並びます。ちゃんと状況を把握して行動していました。 ◆お正月もジャスコ 大晦日は、例年のごとく八戸の実家です。年越しのごちそうを食べていると、たいしも例のごとく「アシタワジャスコデス」。すると、おじいちゃんがジャスコのチラシを持ってきて「たいしくんはどれがほしいのかな?」。たいしはチラシを持って隣の部屋に行きましたが、しばらくすると「コレデス」と戻ってきました。 たいしは、意外なものを選びました。「これは何ですか?」「シンカソウタイショウパネルデス」。あのボッボッボッと点数が上がっていって、16点以上なら合格になる得点のパネル、“新仮装大賞パネル”です。 そして、あけましておめでとうございます。元日はジャスコの初売り。ってが。 ジャスコのおもちゃ売り場に行くと、「ほら、これだよ、たいしくんあったよ」。でも、たいしはそれには見向きもしません。チラシのイメージと本物のイメージが合わなかった? テレビの本格的なものをイメージしていたかな? だとすれば、確かにあまりにもちゃっちい。 たいしは例によって、うろうろします。再度、仮装大賞パネルを指してみましたが、「マッテ」と言ってプラレールコーナーへ。結局、トーマスの仲間の機関車“ボコ”を取りました。 ・・・が、まだ動きません。「コレダ」と、さらにもうひとつに手を伸ばして小脇に抱えたのは“オリバー”っていう機関車。「たいしくん、二つも買うの?」と私が言うと、「いいよいいよ、買ってあげるよ」と太っ腹なおじいちゃん。 さて、青森のおうちまで雪道を車で帰ってきて荷物を降ろしていると、たいしが「ダレカサンカイニイキマスカ?」と、何度も言います。なぁに?・・・ああ、プラレールランドだね。「階段をおろしてください、って言うんでしょ」「カイダンヲオロシテクダサイ」「はい、どうぞ」。そして、また増えた仲間を収容するために、プラレールランドの改造工事に取りかかっておりました。 それにしても「誰か3階に行きますか」という遠回しな言い方はどこから出てくるんでしょうか。 ◆ばっかり食い たいしの食事は、ごはんならごはん、目玉焼きなら目玉焼き、お肉ならお肉、と一種類ずつ食べる“ばっかり食い”です。三角食べを推奨してこれをなおそうとする方もあるそうですが、これをフルコース的な食べ方として、自閉症児の特徴のひとつとして受容し、無理にやめさせることもない、とする方もあります。 ママが「おにぎり、お肉、おにぎり、お肉、って食べるんだよ」とたいしに言うと、「オニギリ、オニク、オニ・・・」と復唱しかけて、「オニギリ、オニギリ、オニギリ、オニク、オニク、オニク、デショ!」と反対意見を主張してきました。徹底抗戦の構えですが、会話は成立してますね (^^ゞ ◆サンニンノオンナノコヲタスケテクダサイ テレビのニュースで、たいしの印象に残ったものがありまして、年末は「オンナノコヲタスケテ」「ハンニンヲタイホスル」を連発し、紙にも書いたりしていました。 正月に仏様を拝ませたときも「サンニンノオンナノコヲタスケテクダサイ」とお願いしました。たいしの口から出てくる名前から、一人は誘拐殺人事件のかえでちゃん、もうひとりは北朝鮮拉致問題のめぐみさんらしいです。「もう一人は誰ですか?」ときくと、「イモウトデス」と、たいし。かえでちゃんの妹のことだったんですね。 犯人逮捕のニュースのあとは、「ハンニンワタイホサレマシタ」を連発し、どうやら、たいしの不安な気持ちに整理がついたようです。かえでちゃんのご冥福をお祈りいたします。 |
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![]() ![]() ![]() 屋根裏のトーマスランドの見回りをするたいし |