た い し ダ ヨ リ ー  ★5年生編★
    第189号 SLを満喫

 


◆欲がないたいし

 ガラガラの2両のレールバスに乗ると、たいしははしゃいで、一番前に行き運転席の隣の進行方向に向いた窓にはりついたり、つり革につかまってぶらさがったりしていました。そんな感じで下館まで約30分。いたいた、さっきのSL、C12です。いったん改札を出て切符を買い直します。たいしは、こっちだというこだわりはなく、ちゃんとついてきてくれました。自分の目的に一直線ではなく、いろいろ手続きがあるということがわかってきているようです。
 切符を買った後、ママがトイレに行ったので、待っていると汽笛の音が聞こえました。たいしが動き出します。駅の外からSLを見ようと走り出しましたが、呼び止めるとちゃんと止まりました。
 さあ、改札をくぐり直していよいよSLに乗るよ!
 さっき降りたホームにSLの列車がバックで入ってくるところでした。大勢の家族連れがSLを待っています。途中、駅員さんがSLグッズを売っていました。SLのおもちゃを走らせる実演を見ると、これは買わないわけにはいかない・・・ (^^ゞ
 ママが「ビデオもあるよ」と言ったけど「モーイイヨォ」と立ち去るたいし。「欲がないねー」と駅員さん。
 

◆一触即発の危機

 さて、客車に乗ると、たいしはさっそく箱を開けて、SLのおもちゃを取り出しました。すると、3歳くらいの男の子がぱっと現れ、たいしが持っているおもちゃを両手でつかみました。一瞬漂う緊張感。
 「たいしくん、貸してあげようか」と私が言うと、たいしは手を離しました。その子は席に戻り、遊び始めましたが、「人のおもちゃで遊びたいときは『貸して』って言うんだよ」と私がその子に言うと「うん」。そう、いい子だね。
 やがて、SLの写真を撮っていたその子のお母さんがきて、おもちゃを返してくれました。先に買っちゃうとおもちゃに夢中になっちゃって周りを見なくなるから、後で買うことにしてたんだそうです。
 それからしばらくして、その子がつつつとたいしに近づき「おにいちゃん、かしてください」と言いました。たいしは聞こえていない様子でしたが、「たいし、貸してって言ってるよ」と私が言うと、たいしは貸してあげました。「貸してって言えたねー、えらいねー」とその子をほめるうちのママ。そんな場面がありました。
 もちろん、パニクったり、けんかしたりしないたいしもえらかった。


◆SLを満喫

 さて、SLは煙をもうもうと上げて走ります。窓にもすすがぼつぼつついてます。あの家の洗濯物だいじょうぶかなー、なんて余計なことを考えてみたりして。客車に乗ってると煙がときどき見えたり、汽笛が聞こえるくらいで、SLだかなんだかわかんないですね。
 真岡に到着すると、5分待ちだったので、最後にじっくりとSLを見ることにしました。ホームで駅員さんに切符を渡すと、たいしは「ミミヲフサグゾォ」と言いながら両耳を指でふさいでいます。「まだ早いよ」と駅員さん。
 やがて、蒸気と煙を勢いよく出して汽笛が鳴りました。たいしは、耳から両手を離して振り向き「ダイジョウブダッタ」と笑顔を見せました。SLが走り出すと、たいしも歩道橋の階段を駆け上ります。あ、過ぎ去るところを見たいんだね。歩道橋の窓から遠ざかる列車を眺めて、これで今回のイベントは終わりだよ。来たかいがあったねー。

 

◆「サンジノオヤツニナッチャウヨ」

 高速の車の中で、たいしが「ナンジデスカ」。ママが2時半です、と答えると、「イソガナクチャ」とたいし。何を急ぐの? 「サンジノオヤツニナッチャウヨ」。な〜んだ、じゃあ次のサービスエリアで一休みしよ。
 さらに7時半になると、「ボーボボ」(テレビマンガ)。残念だけど、今日は見られないね。でも、たいしは落ち着いていまして、パニックになりませんでした。
 家に着いたのは、夜9時前。もっと遅くなるかと思ったけど、8時間半くらいでつきました。ミューは「なんでこんなに早くつくのさー、もっとゆっくりしてくればいいのにー」だって。もう十分ひとりの時間を楽しんだでしょうがぁ。

 ということで、2泊3日の旅行は終わりました。それにしてもよく車で栃木県まで行く気になったもんだと思いますが、子どもの思いをかなえたいと思うから実現できるんでしょうね、きっと。

 疲れたけど、達成感もあって満足!! とママ。



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