た い し ダ ヨ リ ー  ★5年生編★
    第186号 夏休みだ!


ゾロリカットでご満悦!

◆夏祭りからの脱出

 町内の夏祭りがありました。家のすぐ裏の公園が会場なので、開始時間が近づくと、子どもたちの声やマイクの声でにぎわってきました。たいしにも、予定は伝えてあったのですが、借りてきたビデオを「ダビングスル」と言って、テレビの前から動きません。「じゃあ、ダビングをセットしたら行こうね」と誘ったんですが、セットが終わっても動きません。
 まあ、別に遅刻したからどうだというわけでもないか、とゆったり構えていたら、突然、だーっと走って階段を降りていきました。私が慌ててたばこを消して、玄関を見ると、たいしの靴もなく、もう外へ行っちゃったようです。
 追いかけると、お祭りの人混みからはずれて出てきて、こっちへ向かってきました。「さあ、焼き鳥買おうか、それとも焼きそばがいい?・・・」 あら?そのまま通り過ぎちゃった。そして、公園のはずれにある、水飲み場で水を出したりとめたり、そのへんをうろうろしたり。
 「じゃあ、おとうさんは焼き鳥買ってくるから、たいしくん、このへんで遊んでてね」と離れたものの、今日は何だかたいしの動きがつかめない感じ。様子を見ながら遠ざかります。焼き鳥屋さんは、すいててすぐ買えそうだ、よかったと思いながらお金を出したら「すいません、食券を買ってください」。
 食券買って、ビールと焼き鳥を買っているうちに、たいしを見失った。急いで水飲み場あたりに戻ると、たいしも戻ってきていました。「焼き鳥食べる?」「タベマセン」と言いますが、くしを向けると口を開けたので、くわえさせました。という調子で2本食べました。残りを私が食べているうちに、たいしは中央公園の方へ行っちゃった。しょうがない、とこれにつきあい、夏祭りはバンド演奏が聞こえるだけになってしまいました。
 今までだったら、とりあえず自分の興味のあるものを見つけて、会場にいるような感じでしたが、場面の中で自分が何をするか、を意識できるようになってきたために、自分の居場所がない(構造化されていない)と思ったのかもしれません。そして、自分の安心できる場所を求めて移動したのでしょう。出発のタイミングを誤ったのが失敗だったなぁ・・・。


◆張り切ってお使いに行ったけど・・・

 家の庭のプランターにネギを植えているので、使うときは、そこからとってきます。ママが中華ざるを作るのに使うため、「ミューちゃん、ネギとってきて」と頼むと、ミューは「たいし、ネギとってきて」とふりました。するとたいし、「ハァイ」といい返事をして、さらに「オツカイタイシサンジョウ!」。 おぉ、のりがいいねえ。ダダダッと階段を下りていきました。
 ところが、何分待っても戻ってきません。見かねたミューが「しょうがない、行ってくる」。ミューがネギを持って戻ってきてもたいしはきませんでした。どうやら三歩歩くうちに忘れちゃったようです。


◆夏休みが始まるぞ!

 一学期が終わりました。なんかあっという間。
 たいしの一学期は欠席なし。初めての皆勤賞だったので、ご褒美に500円あげました。
 夏休みは、学生ボランティアさんとプールに行ったり、栃木県までSLに乗りに行ったり、いっぱい遊ぼうね!


◆アザラシオヨギ

 夏休み初日は、さっそく学生ボランティアさんとプールに行きました。たいしはボラさんにすぐ慣れて、「お父さんと一緒にいるときと同じようにはしゃいでいた」そうです。「たいしくん、それは何泳ぎ?」とママがきくと「アザラシオヨギ」とたいし。まあ、犬かきみたいなもんです。ボラさんと別れるとき、「マタイッショニアソボウネ」とたいし。こういうお別れのあいさつをするのは初めてでした。
 学生さんは足がないので、ママが車で一緒に行ったんですが、「ビデオカメラ忘れちゃったー」って。なんとその次の日もたいしにつき合ってもらう約束をしてきたって。


◆夜店に行った目的は?

 さらに、その日の夕方、近所で夜店がありました。
 私が仕事から帰ったとたんに、「たいし、どこに行きたいのかお父さんに言ってごらん」とママ。でも、たいしはパソコン中。じゃあ、ちょっと一服とタバコに火をつけたら、たいしが「イコウ」と私を誘いにきました。ありゃ、しょうがない、と火を消している間に、たいしはばたばたっと階段を下りていきました。私が玄関に行くと、たいしの姿が見えません。おじいちゃんたちのところかな、と呼んでも返事がありません。「くつがないから、行っちゃったんだ」とママ。
 外へ出ると、たいしは、もう中央公園にさしかかるところでした。
 「たいしくん、お父さんとお母さんがくるまで玄関で待ってなきゃだめじゃないか」「ゴメンナサイ」。
 “ごめんなさい”はすぐ出ます。
 さて、夜店は人だかり。たいしはダーツや金魚すくい、焼鳥の屋台などの間の人混みをすいすいとくぐりぬけて行ってしまう。こっちは見失わないように必死に人混みをかきわけかきわけ進みます。
 どんどん進んで、すぐに屋台の列の反対側のはずれまできちゃった。たいしくん、ここでもうおしまいだよ。そこにあったのはポップコーン屋さん。ママがたいしに100円持たせて買わせます。
 「ポップコーン、100円でーす」と、そこにいたのは同じ5年生のりかちゃん。たいしが100円渡すと「どれかひとつ取って」とりかちゃん。たいしは、ポップコーンの入ったおおきな紙コップをひとつ取ると「アリガト」。
 振り向いたたいしは、すたすたと別の道へ。えっ!? もう帰るの? 人混みに戻るのがイヤなのかな?それとも、ひとつ買ったからもういいの? ・・・いつもならおもちゃ屋さんにはまるのに、きょうはやけにあっさりしています。でも、たいしは、ポップコーンを食べもせず、右手でふさいで(カップにふたがない)います。「ダッシュワダメダヨ。アブナイヨ」とこぼさにように、大事に運びます。どうやら家に帰ってから食べるつもりのようです。今回のたいしの目的はりかちゃんからポップコーンを買うことだったのかな?
 ちなみに、家に帰るとママが買ってきた焼き鳥を食べましたが、ポップコーンは食べませんでした。あんなに大事に持ってきたのに。大事すぎて食べられない?



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