|
|||
◆「オトウサン、ヤルゾ」 翌日曜日。朝の“かいけつゾロリ”が終わったところで、ふくろうの貯金箱を持って、「オトウサン、ヤルゾ」ときました。おお、お金を数えるんだね、「よし、じゃあ、テーブルの上に全部出しましょう」。 お金を全部出すと、たいしは、まず500円玉を集め、次に 100円玉を集める、というように、なんとなく要領は悪くない感じでしたが、その間に私は、お金を数えるための道具を作りました。丸で囲んだ500を4つ、100を20個、10を10個、紙に書いて、500円玉を1個乗せました。すると、たいしも意味がわかったようで、それにどんどん乗せていきます。 「500円玉は2個で千円、4個で2千円、100円玉は10個で千円だから・・・」とやっていったら、次の100円玉が7個しかありません。さて、どうしようかと見ていると、たいしは10円玉を重ね始めました。そして10個重ねて空いている100円の絵の上に置きました。 おお!10円玉10個で100円だから、100円玉の上に置いて100円玉1個として数える、というのがわかっていて、自分で工夫しやがった。 そして、同じように、10円玉10個の山を二つ作ると、最後は6つしかありません。私が「なんと、ここに50円玉があるぞ」と言うと、ぱっとそれを取り、10円玉を1個はずして50円玉を乗せました。これで、100円玉10個の集まりがもう一つできました。 さらに残った10円玉、5円玉1円玉を10円玉の絵の上に置くと、33円。 さて「全部でいくらありましたか?」「33エンデス」。 そこで今度は、それぞれ絵の横に1,000円、1,000円・・・というように4つ、そして33円と書き、縦に計算できるようにしてみましたが、「4センエンデス」。 なんとか、4,033円と言わせて、「じゃあ、4千円より多いですか、少ないですか」「オオイデス」。ということで、トイザラスに行くことが決まりました。 このあと、別の財布などから細かいのが、さらに500円以上あったので、買い物しやすいように5千円札と両替してあげました。 お目当てのブックラコイタギンバージョンは、見た感じ金バージョンとほとんど同じですね。飾りの色の部分が金か銀かの違いだけ。たいしがやってるゲームも同じみたいだし・・・。で、さっそく車の中で遊んでいると思ったら、すぐにおいちゃった。ちょっと買い物の失敗を勉強するには高すぎなかった? ・・・と思ったら、家につくと、すぐに金バージョンとケーブルでつないで、「ツーシンタイセン(通信対戦)!」と言いながら、片方を私に持たせました。そっかー、それがやりたかったんだ。でも、私がどういじればいいかわからないうちに、ゲームは終わっちゃいました。そのあとは、たいしひとりで2台持って遊んでいます。 人とゲームすることを覚えるせっかくのチャンスを生かせなかったかな・・・ ◆楽しかったのは「オンガクデス」 夕食時に「学校は楽しかったですか?」ときくと、「タノシカッタデス」とたいし。「何が楽しかったですか?」「オンガクデス」 おーっ、答えたよ。「音楽は何をやりましたか?歌ですか、楽器ですか」「ガッキデス」。 ずいぶん会話になってきたなー、と思ったんですが、その日は歌のテストでひとりずつ歌う日だったということでした。たいしはまだうろ覚えだったので、自分が歌う順番が近づいてくると、うろうろして落ち着かなかったらしいです。緊張することを覚えたかな? 順番がきたたいし、小声でもしょもしょ・・・。 それを思い出すのがイヤで、ガッキデスという答えになったんでしょうか。 ◆「オワビノコトバワ?」 私がおならしたら「オトウサンノオナラクサイクサイ。オワビノコトバワ?」と、たいし。 「はーい、ごめんなさい」 ・・・って、ずいぶん言うようになりましたねぇ、たいしくん。 ◆「ミューチャン、シメテクダサイ」 ある朝、いつもは遅いミューとたいしが早めに起きた。たいしは、テレビとラジオの両方が鳴っているところに起きてくると、テレビを消します。2つの音が聞こえるのはダメみたいです。で、その朝は、テレビとミューがかけたCDの音楽が鳴っていました。 たいしは、ミューの部屋の方に行き、「ミューチャン、シメテクダサイ!」。ミューは一瞬とまどった様子。うるさいからドアをしめてくださいという意味です。 続けて「ミューチャン、シメテクダサイ!」。「しめれば?」とミュー。たいしに伝わったかどうかもう一度「ミューチャン、シメテクダサイ!」と言って、自分でドアを閉めました。 うーーん、高機能自閉症の方が起こす人間関係のトラブルというのはこういうのも入るんだろうか。ミューにうるさい、と言いたかったのか、文字どおり、音楽をかけるんならドアをしめなさい、かな。それとも、ミューがうるさくしているんだから、ミューがドアをしめなさい、というニュアンスか。「うるさいからしめるよ」と言ってしめればいいんだと教えてあげればよかったかな。 ◆人にぶつかったら? なかがわ先生から一学期のたいしの様子を書いたメモをいただきました。その中から一部ご紹介。 「5/14 委員会にて 4の1にあわてて入ると、前にいた6年生にぶつかる。そのまま行こうとしたのでもどして「どうするの」ときいたら、あやまった。前をしっかりむいていたが、めざす本があって、そればかりに集中したらしい。」 そう言えば、最近トイザラスなどで、うろうろして人にぶつかったときに、すかさず「ゴメンナサイ」というようになりました。どうやって覚えたのかと思ったら、たぶんこのときに学習したんですね。 |
|||