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◆今の発表は「ジュッテン!」
総合学習の時間に、たいしが3組に合流しました。みんなの発表がありまして、誰かがたいしに「今の発表は何点?」ときくと、すかさず「ジュッテン!」と答えたので、爆笑だったそうです。
中身はともかくとしても、自分が声をかけられている、そしてそれに言葉を返す、というコミュニケーションのスタート地点を子ども同士でも共有できるようになってきたようです。
◆ゴルフガーデン
土曜日のスケジュールを、ビリヤードかゴルフか選ばせたところ、「ゴルフガーデン」と言って、はしゃぎ出しました。校外学習の効果ですねー(前号参照)。
物置から10年くらいぶりにゴルフバッグを引っぱりだして、打ちっ放しに行きました。
「ただいま満席」という看板が出てまして、待つ間たいしに何をさせようか、と思いましたが、ずーっとはじっこに1か所空きがありました。
ゴルフバッグをおくと、たいしはもうクラブを出しにかかります。「ちょっとすぶりしてて」と、たいしをおいて、私はボールを買いに行きましたが、ちょろちょろすることなく、打席にいました。
たいしはボールをティーの上におくと「ジットシテロ!」を連発。これは、プルートのおしりの上にのったゴルフボールを打とうとして、ふるえているプルートにミッキーが言ったセリフ。
さて、記念すべき一発目は、・・・空振り。まあ、初めてやる人はたいてい空振りですが、たいしはぐるっと体も一回転させて、どさっとしりもち。勢いあまって、というよりは、最初からねらいでやってるって感じでした。
それでも、何度かふるとパチッと音がして50mほどころがりました。すると「スバラシイアタリダ」。これもミッキーのセリフ。このセリフも早く言いたかったんでしょうね、きっと。
「次、おとうさん」と言うと交代してくれましたが、左手にはめた手袋は「ヌギナサイ!」と、取られてしまった。何で? わからないですけど、豆ができないことを祈りつつ、私も素手でやりました。
あとは、いっぺんに2個打とうとしたり、といった場面もありましたが、となりの打席のおじさんが打つのをのぞきこもうとしたくらいで、特段たいしらしいことをするわけでもなく、楽しんでいたようでした。
ボールがなくなって、「最後の一発」「はい、おしまい」とやったら、たいしは、ごそごそとゴルフバッグをさぐってニューボールが入った箱を取り出した。「あーっ、それはダメー!」
帰りに車に乗ろうとすると、「ポカリ ノム」と、珍しく自分から要求してきたので、自販機で買わせました。汗かいたもんね。のどもかわくよね。
家に戻って昼食をとってから、自閉症協会の勉強会に行って帰ってくると、たいしは「ゴルフバッグ」と私に言います。ベランダに出ると、「アッタ!」
パターとボールを出して遊び始めました。遊んでもいいけど、家の中で振り回さないでね!
◆たまには長い文も
朝5時頃目を覚ましたたいし、「タイシクンノオテテガ、シビレテウゴカナイ」。
ずいぶんと長い文でも言えるようになったもんです。4年生になって“オテテ”は、ちょっとひっかかりますけど。
◆けんじワールドに行くよ
青森と八戸のおじいちゃん、おばあちゃんと総勢8人で、岩手県のけんじワールドに行きました。
パンフレットのプールの写真を見せたら、たいしも「ケンジワールドニイクヨォ」と、興味を示しておりました。八戸に迎えに寄ったときも、「早くけんじワールドに行きたがっている人がいるから」と、家で一休みすることなく、発車。
盛岡で高速を降りるとお昼になったので、「プールに入る前に腹ごしらえだよ」と、手作り村に寄りました。たいしとミューはラーメン半分こでいいよね、と注文したけど、たいしは結局、持参したクリームパンを食べてました。
「次は、ちょっとこの近所を見学してからけんじワールドに行くからね」
手作り村では、南部せんべいや南部鉄器を作ったり、売ったりするお店が並んでいました。たいしが最初に興味を持ったのは、外にあった花時計。まず本筋にはずれたところからいくのがたいし流です。
南部鉄器のコーナーで、鉄のSLのメモ紙ホルダーに多少興味を示しましたが、一番ヒットしたのは、石炭でした。ちょうど見学コースの窓から石炭置き場が見えて、「セキタンダ!」。SLの燃料として覚えたものですが、初めて現物を見て、これが石炭だ、というのがすぐわかったようです。ママが係の人にお願いして、たいしに石炭をさわらせると、「マックロ」という感想。石炭が、というより自分の指が真っ黒になったという意味でした。
興味がないと、どんどん行っちゃうので、先に車にたどりついて、しばらく一行を待つことに。
さて、みんなそろって、いよいよけんじワールドへ出発! と、思いきや、「ノリモノコウエン」。 えっ!? なんと、観光案内の看板に「のりもの公園」というのがあって、SLの絵が! ・・・でも、別にしばりのある旅じゃないから、寄るんなら寄ってもいいよ。 「“けんじワールド”と“のりもの公園”とどっちに行きますか?」と聞いたら「ケンジワールド」と言ったので、のりもの公園には寄らないことにしました。
ところが、のりもの公園は、けんじワールドへの道の途中にありました。道路から見えちゃったので、ちょっと寄ってみることに。「のりもの公園に寄りますか」「ハイ」。たいしは入口の長いすべり台をすべると、SLにまっしぐら。 ・・・でも、SLはお猿の電車といった感じの小さなものでした。「これに乗りますか?」「ノリマス」。 4人乗りで既に前の列に他の父子が乗って出発を待っていました。八戸おじいちゃんとたいしが後ろの席に乗ると、「すいません、こちらのお連れの方を待っているところですので、次の順番でお願いします」。 あちゃー、一度その気になったのに、これはパニクるかな? ・・・でも、指示に従って降りて、ベンチに座っておとなしく汽車が帰ってくるのを待っていました。
ところで、なんとこの汽車、自分でペダルをこいで走る汽車でした。おじいちゃん、お疲れさま。 (つづく)
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