全国のたいしファンに贈る!たいしの魅力満載!
た い し ダ ヨ リ ー  ★3年生編★
   第109号 眠くてもみんなと遊びたい


養護学校で遊んだよ

◆劇を楽しめた(?)

 学校で鑑賞教室というのがありまして、パントマイムの劇を見ました。
 たいしは暗い体育館がきらいです。そこで、先生との打ち合わせで、たいしの不安を軽くするために、ママがずっと一緒にいることになりました。
 体育館に行くとき、ママは「これから暗い体育館に行くよ。鑑賞教室のパントマイムだよ」とたいしに告げ、心準備させました。
 体育館は、まだ電気がついていたので、中に入るのはだいじょうぶでしたが、「クラクナルヨ」と少し不安定。パニックの前兆がありました。
 たいしに気を使ったわけでもないんでしょうが、電気はゆっくり消され、間違えたのかまた1列ついたりして、電気が消されても、たいしはそれ以上不安定になりませんでした。
 さて、パントマイムは“注文の多い料理店”。効果音はありますが、もちろんセリフはありません。たいしは、暗闇パニックは解消したものの、はじめは落ち着かない様子でした。それでも、けっこう劇を楽しんでいるようでした。効果音に耳ふさぎすることも多くありましたが、劇に反応してにこりとする場面もありました。
 あとで、一学期に隣の席だったあきこちゃんが「たいしくん、こわがっていたところもあったけど、楽しんでみられたねぇ」と言ってました。あきこちゃん以外にも振り返ってたいしの様子をみてくれる友だちがいました。たいしが暗闇や音に弱いのをわかってて心配してくれたようです。
 ラストで、黒ネコの目玉とキバがスクリーンに映し出されると、たいしが怖がってママのひざにとびこんできました。このときばかりは、ママが必要だったかな?


◆劇の感想は?

 パントマイムの感想文を書く時間、たいしは孫悟空の本を見てました。でもって、書き終わったとしおくんがゾロリの本を見ていると、たいしがのぞきこみ(これがまた、その人の顔の前に頭をつっこんでのぞくんです)、「トシオクン、ミセテ」とからみました。としおくんは本におおいかぶさって、防御。そこで、先生が「はい、終わり」と言ったスキにたいしが本をとっちゃった。としおくんは「授業が終わったからいいよ」とゆずってくれました。
 結局、感想文は家で書いてくること。たいしくん、また宿題が増えたぞ。学校でやることを家まで持ち込むなよ!


◆漢字も書こう

 前日に予告されたとおり、漢字テストがありました。たいしは席を立って廊下に出たい様子がありましたが、先生がたいしの指導につきました。先生の腕にもたれて甘えている場面が多かったようですが、それでも「“言う”という漢字は書けるよ」と先生。
 先生が「白紙で出さない方がいい」とおっしゃるので、ママは家で練習した紙(右にママが書いた見本、左にたいしの字)を先生に見せると、じゃあ、見せながら書かせようということになり、少しだけ書きました。


◆ドアは静かに開けようね

 金曜日ともなるとちょっと不安定で、そうじの時間にパニクりそうだったので、ママが気分転換にトイレに連れて行きました。たいしがトイレのドアを両手で思いっきり押すと・・・ガン!
 中でそうじをしていた4年生の男の子の頭に、取っ手の金具がぶつかってしまいました。
 「イッテーッ!」
 「ごめんねー、だいじょうぶ?」とママが謝っているうちに、血が出てきました。これはたいへん!
 このあと、ママは後始末に奔走しました。
 家まで、たいしを連れておわびに行きましたら、たいしを受け入れて許してくださいました。御家族の方々に感謝。

 たいし! 力まかせにドアを開けちゃいけないよ!
 「ハイ」といつものようにいい返事をしたけど、わかってるかなぁ・・・


◆眠くてもみんなと遊びたい

 朝5時前に起きて私がパソコンをいじっていると、なぜかたいしも目を覚ましてもう1台のパソコンをいじり始めました。そこで、最近はまっているビリヤードゲームのCD-ROMをやるだろうと思って見せたら、「イラナイ」と言い、別のゲームを立ち上げていました。
 あ、意図が伝わった!
 普通の子ならごく当たり前のなにげないやりとりですが、たいしが私の意図を理解して正しく意思表示できた、つまり、コミュニケーションがちゃんと成立したのでちょっと驚きました。

 その日、たいしが学校から帰ってくると友だちが次から次から6人も遊びに来たんですが、たいしは、さっさと着替えて寝室に行ってしまいました。早起きしたんで眠くなったのかも知れません。
 友だちのひとりが、「たいしくん、奥の部屋に行っちゃった」と様子を見に行き爆笑しています。半ズボンのパジャマをはいたたいしが、その半ズボンに頭を突っ込んで、足のところから出ようとして転がってのたうちまわっています。
 2週間くらい前に、私もたいしのその遊びを目撃したので、様子がわかります。大笑いでした。そのときは、足のところから頭も体も出てきて、すっかりズボンを脱ぐところまで見せてくれましたが、今回はそこまでいかなかったようでした。

 さて、たいしは、いったんそのままふとんにもぐったんですが、みんなが「公園に行こう」と言って外へ出ると、たいしもあわてて服を着替えて追いかけていきました。眠くてもみんなと遊びたい気持ちはあるんですねー。
 夕ごはんを食べると、すぐにふとんにもぐったようで、私が8時前に家に帰ってきたときには、既にふとんの中にいました。私を見ると目を開けて「タダイマ」と言ったので「お帰り」と返しましたが、たいしは、いつものようにはしゃぐこともなく、そのまま寝てしまいました。




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