全国のたいしファンに贈る!たいしの魅力満載!
た い し ダ ヨ リ ー  ★3年生編★
   第100号 たいしがいない!



◆目的地に到着

 やっとバス待合室までたどりついて、ほっと一息。ところが、高速の渋滞で到着が2時間遅れるという話。まあ、あとはバスで1本だから、少しぐらい遅れてもいっか。バスの乗車案内があるまで約20分。たいしがうろうろするので、ベビースターラーメンを持たせて、しばらく座らせておきました。飛行機が少し遅れたせいで、昼食時間がなくなったので、ママが売店でパンや缶ジュースを買っておき、バスに乗り込みました。
 バスの中ではたいしは、まあまあ落ち着いておりました。途中休憩をとったときは、到着時刻の10分くらい前。既に3時間半を経過しています。たいしをトイレに連れていきましたが、私の方は、ちょっと大の方に行きたい気分。たいしを放して用を足すわけにも行かないので、たいしの歩くままにそのまま売店へ。
 たいしはおもちゃ売り場で足を止め、そこにいた1年生と幼稚園くらいの男の子になにやら話しかけたように見えました。彼らは「だれ? あの子」と言いながら去っていきました。
 さて、レジに並んでいるママが見えたので、たいしを連れていってバトンタッチ。なんとか大の用を足すことができました。
 バスは結局1時間ほどの遅れで目的地に到着。ともおじちゃんとあゆみおばちゃんが迎えにきてくれていました。 いやー、やっと着いた、よかったよかった。


◆38チャンネルが入らない

 ふじわら家に着くと、たいしはあいさつもそこそこに、すぐにテレビをつけた。「38バン」「え!?」「38バン」 あーっ、そうか。「ここは長野県だから38チャンネルは入んないよ」
 それでも、テレビの前に横になり、いつものくつろぎの体勢。 もう、あんたは一番だね。

 「飛行機に乗って楽しかったですか?」ときくと「オウチニカエルヨ」 「きょうはここに泊まるんだよ」。「あしたはドライブして、あさってはディズニーランドに行くんだよ」と言っても「ジャスコニイクヨ」。 あちゃー、ディズニーランドよりジャスコがいいかね。


◆相変わらずジャスコがいい

 旅行の2日目は、日曜日。7時からの朝のアニメ番組は青森と同じように入ってました。みんなで朝ごはんを食べてもたいしはテレビのさじき席から離れません。「たいし、ごはん食べよう」と誘うと、「ゴウライジンヲカオウカナー」。ハリケンジャーのおもちゃのCMに反応しておりました。「今日はドライブに行くよ」と言っても「ジャスコニイクヨ」。

 さて、ジャスコではなく、長野観光ドライブに行きます。ともおじちゃんが10人乗りのレンタカーで、ビーナスラインを案内してくれました。でも、夏休み最初の日曜日ということもあってか、渋滞ぎみ。有料道路だったのが、今年から無料になったということもあったようです。
 最初に寄ったのは、ロープウェー。ロープウェーは前に八甲田でも乗っており(○号参照)、たいしも嫌いじゃありません。でも、たくさんの人がどどっと乗ると、窓際の場所がとりにくい。「たいしくん、ここにおいで」と横の窓際に誘導したのですが、たいしは前に行きたいらしく、人混みをかき分け前の方へ行きました。景色は見れたかい?
 ロープウェーのアナウンスがユーモアにあふれており、短時間でしたが、笑えました。「子どもが迷子にならないように、注意してあげてください。昔の子どもも気をつけてください。昔の子どもが迷子になると遭難騒ぎになります」ってな調子。


◆たいしがいない!

 山頂駅で降りると、ハイキングコースを歩きます。一本道はたいしにとってアスレチックみたいなもののようで、たったかたったか小走りに行きます。「歩く」「走らない」と言っても、おかまいなし。ちょっと気をゆるめたすきに、前方の人の渋滞をすりぬけて、どんどん行ってしまいました。「たいしー!待って!」と何度叫んでもだめです。もう、たいしはまっしぐら。こっちは景色を見る余裕もありません。
 道はほとんど一列で歩くのがやっとで、大人ではなかなか前の人を追い越して行くわけにいきません。それでも、私もかなり急ぎ足で、すきがあれば追い越して行ったつもりでしたが、そのうちたいしの姿が見えなくなってしまいました。しばらく行くと、ずーっと下の道を人の列に混じってたいしがひょこひょこ歩いて行くのが見えました。あー、よかった。

 でも、これがハプニングの始まり。たいしを発見したところに行く前に、山頂駅と登山口に道が分かれているところがあり、たいしの姿が見えたのは登山口への道の方でした。 こりゃあ、たいへんだ!(・・・もっとも、その姿が見えたのはラッキーだったとも言えます)
 さあ、たいしをつかまえなくちゃ。ほとんどの人が山頂駅に戻るので人が少なくなり、スピードアップです。しかもすれ違えるように、歩くための板が2列にはってありましたので、対抗者が来ないときは簡単に追い越せます。 ・・・と思ったけど、2、3百メートルも行くと前よりも狭い道で一列縦隊、っていうか“渋滞”。小学校高学年くらいの子どもたちの遠足にぶつかって思うように前進できません。それでも、その列の前方にたいしの姿を発見できたので、ひと安心でした。
 私の前を歩いている女の子たちは“♪あまいろの〜ながいかみを〜”なんて楽しそうに歌いながら歩いてます。たいしは、この集団について行って、ほとんど迷わずにこの道に入ったものと思われます。ところが、すれ違いのために待機していた下山者がその歌をきいて「そんな元気なのも今のうちだよ」。よく見ると、みんなリュックしょって歩いてます。手ぶらで気楽に歩いているのは私とたいしだけ。そりゃそうですよね、登山道に入っちゃったんだもの。うわー、この一列縦隊はどこまで行くんだろう、と不安はつのります。ここを歩いているみなさんはちゃんとお弁当用意しているんでしょうけど、こっちは食べ物はなんにもないぞ。
 それに、早く戻らないとみんな心配して待ってるよ。かなり先行していたものの、時間的にはもうとっくに貯金はたいてます。ひょっとして、ロープウェーでアナウンスしていた“昔の子ども”になりつつある?
 それからまたしばらく行くと、小学生集団は少し広くなった登山口で小休止しました。そこまでは平坦な道で、そこからが本格的な登山になるようです。
 さて、たいしはどこかな? ・・・どこかな? ・・・ ・・・ ・・・。 ・・・いない!





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