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た い し ダ ヨ リ ー  ★3年生編★
   第96号 そうじの班長だぞ




◆そうじの班長だぞ

 引き続きそうじの時間のお話。
 そうじの係は、4人単位のグループでローテーションが組まれていますが、さらにその4人の中で週ごとに班長がまわってきます。班長はそうじが終わると反省会の司会をします。
 先週、3階に上がる階段そうじで班長だったたいしは、今週は2階に上がる階段そうじで、班長ではありません。ところが、そうじが終わると反省会をしなければならないのに、たいしが階段を上がって行っちゃった。みんなが追いかけてくると、たいしが「ハンセイカイヲシマス」と、班長を始めました。すると、みんなたいしの班長につき合ってくれました。
 さらに、その次の日もたいしが上に行って班長をやろうとするので、「きょうは下(そうじの場所)でやろうよ」と言う子がいましたが、たいしは“上の階段で班長をやる”というのがこだわりになったようで、またまた上にあがって反省会となり、でも、みんなつき合ってくれました。グループのみなさん、ありがとう。


◆週末は不調

 ママが原則として別室待機になってから、木・金と週末が近づくと不調な場面が増える傾向があるようでした。また、登校もたいしひとりか迎えにきた子どもたちと一緒に行かせていますので、ママなしで友だちとの交流時間が格段に増えています。中にはたいしがパニクっていても、しつこくかかわって余計ひどくさせる子もいるので、たいしがかき乱される要因が増えていることは間違いありません。
 ママは、原則は別室待機でしたが、図工でカッターを使うときは付き添ったりしました。でも、カッターを使うのはなかなか上手だったようです。
 さて、別室待機となって、3週目の金曜日。「リカチャンイナイ」と、いつもの友だち欠席パニック。先生がパソコンからりかちゃんの写真をプリントしてくれて、たいしに見せました。「おっ、どうやら落ち着いたみたいだね」。先生もいろいろとやってくださいます。先生、ありがとうございます。
 先生は「きっと、りかちゃんが熱出して苦しんでるんだろうなぁ、と心配して泣いてるんだよね」。
 ふむ、そういう視点では考えたことがなかった。私もママも、自閉症の場合、人の立場で考えるというのは苦手なはずなので、“いるはずの人がいない”というこだわりと解釈してきました。
 でも、こんなこともあったそうです。みかちゃんが足をケガして「イタイ」と言ったとき、たいしは「イタクナイ!」「ミカチャンワイタクナイ!」と繰り返してパニクったことがあったそうで、これは単に反対のことを言う“あまのじゃく”ではなく、人の痛みを感じていると考えてもいいかも知れません。
 とすると、今まで感じることのなかった新しい感情がわき上がるのをどう処理していいかわからないパニックということかも。

 さて、たいしの指揮で“朝の歌”ですが、たいしが泣きながら棒をふるので、みんなの歌声もしめりがち。「こら、たいしくんに元気を出してもらうためには、元気に歌わなきゃだめじゃないか!」と先生の一括で、ワァーっといつもの元気な歌声にもどりました。
 たいしを応援するクラスのあたたかい目線に、思わずママの涙腺がゆるんだので、本を読むふりをしたら、ちょうど “赤毛のアン”の泣かせるシーンで、ついにポロポロと・・・。(パソコン通信@niftyの会議室で、空想癖があってかんしゃく持ちのアンが、アスペルガー症候群(自閉症の仲間)かなんかではないかという話題があったので、私も読んでみました。通勤バスで背広にネクタイで読むのはちょっと気恥ずかしかったのですが・・・ (^^ゞ)
 でも、クラスの応援もむなしく、たいしの方は不調なので、ママが控え室に誘ってみましたが、「イキマセン」「キョウシツガスキデス」。ママだけ行こうとすると「イカナイデ」。結局、この日ママは1日教室にいることになってしまいました。

 その夜のこと。私が残業で遅くなったので、ママから1日の報告を聞いていると10時をまわる時間でした。たいしは眠そうにして、洗面所で「ハミガキシナイトムシバニナルヨ」とかなんとか歯磨きをする(してもらう)意思表示をしていましたが、「自分でやってごらん」と言って、やってもらうんなら引っぱりにくるだろうとかまわないでいたら、そのままふとんで寝てしまっていました。
 そして、夜中にばたばたっと起きて「ハミガキシナイトムシバニナルヨ」と涙声。でも、歯ブラシを見せると「ミューチャン、ハミガキシナサイ!」と言って寝ているミューをたたいて、起こしてしまった。しばらくうろうろしたり泣いたりしてましたが、ママのふとんにもぐって少しすると落ち着いて寝ました。昼の情緒不安定が家でも尾を引いているようでした。


◆ヤッタ、ヤッタ

 社会の時間に、左右の絵の間違いさがしをやりました。先生が「たいしくん、これやって」とおいていったけど、う〜ん、たいしはできるかな?
 ・・・たいしは、すたすたとあきこちゃんのところに行って、のぞきこみました。あきこちゃんも「こうやるんだよ」とたいしに教えてくれました。たいしのカンニングはほとんど治外法権です。
 たいしは「ヤッタ、ヤッタ」と喜んで席に戻り、自分のを書きました。やり方がわかった! という意味の「ヤッタ、ヤッタ」だったのかな? ・・・まさか、カンニングをヤッタ! じゃないよね。


◆リンゴストーリーの練習

 調べ学習の発表会の練習がありました。たいしがかいた発表の表紙を見せながら、たいしを含む3人のあいさつで始まります。ところが、お互いに顔を見合わせて、最初の発声のタイミングがつかめません。
 かまうことなく、たいしが「“リンゴストーリー”ノハッピョウヲハジメマス」と口を開いたのに合わせて他の2人も声を出しました。 ・・・たいしができることは、後ろをついていくだけじゃないんだもんね (^_^)





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