ママのページ
 ママが書いた文章をこちらに紹介します。


今でも 思い出すと泣ける 終業式の日  
 (青森市自閉症児(者)を持つ親の会H15.6.19発行「めばえ」掲載)

 大志の大好きな担任の先生は転任になりました。
終業式の後には離任式。
先生はみんなの前で最後のあいさつをしました。
体育館から教室に戻ってきて 子どもが一人泣いている。
また一人 また一人 子どもの目からキラリ

 先生と別れるのがつらくて かなしくって 泣いているんだね、
「ほら ゆき子 もう泣くな  顔を上げろ」 と言う 先生の顔が少し 涙にゆがむ
先生の涙はそれまで がまんしていた子どもたちの涙を誘ってしまった
みんなで思いっきり泣きはじめた。

今度の先生の言うことをちゃんと聞くんだぞ
みんなは大志君との関わりのなかで先生に大切なことを教えてくれた
みんなは本当に素晴らしい子どもたちだ
これからも 頑張るんだぞ・・・・・・・・・
    と 先生の声は先生の心の思いをクラスのみんなに伝える。

ハイと 子どもたちは先生の思い 一つ一つに
泣きながら 思いっきり 大きな声で返事をする。

クラスが一体化した瞬間っていうのはこうゆうことなんだ。
みんな 同じ思いを感じていて とっても真剣だ
ハイと返事をする声は
練習したみたいにそろっていた。
まるで金八先生のテレビドラマみたいだった。
 
なんかとても貴重な体験ができた。
私も先生と別れるつらさに涙が止まらなかった・・・・・・・

 三年生の春、クラス替えがありました。
大志の担任 それが熊沢先生【仮名】との出会いでした。
大志は色々なことの変化がとても苦手。
大志にとってもクラス替えは慣れ親しんだ環境が大きく変わるので非常に不安になりパニックが起きやすくなります。新しい環境に慣れるのに受難の日々が続いていた そんな時
「大志君のパニックは大志君が悪いんじゃない。」と言ってくださった熊沢先生の言葉が今でも忘れられない。とってもありがたかった。
また一人大志の【自閉症】理解者を見つけた! そんな気がしました。
大志のパニックがどうして起きるかをクラスのみんなに説明してくださったり
大志の出来そうなことを次々に見つけては大志に色々なしごとをさせ
大志に役割を与えてくださった。
その為クラスの子どもたちに仲間意識が生まれていったように思う。
私は大志の付き添いで学校に通っていたので 大志の様子を目の前で見ることが出来ました。目の前で起こる様々なハプニングやトラブル
大志はパニックを起こして強烈にその存在をアピールしながら少しずつ受けいれられ
 みんなに支えられ 人と関わりがでてきたのだと思います。
普通学級での3年間 子どもたちが大志にしてくれた思いやりある行動は時に私にも感動を与えてくれ涙がちょちょぎれることもありで 先生や子どもたちに色々なことを教えてもらいました。特に大志に人の優しさが心地良いこと友達と関わることは楽しいと気づかせた子どもたちのパワーはスゴイです。
そんな大志と先生 そして素晴らしい子どもたちとの関わりを 夫がたいしダヨリーと名付けたホームページをつくっています。母が何に感動して何に涙したか こちらにくわしくでています。
http://homepage2.nifty.com/taishikun/index.htn 是非 見て下さいね!
お陰様で三年生編で130号までになりました。
  四年生編からは大志が特殊学級に移つるので私の付き添いもなくなります。
親離れした大志がどんな成長をしていくか 楽しみです。
子離れしそうな 母は今、自閉症の理解を広げていくことに関心があります。自閉症親の会の先輩方に色々教えていただき現在活動されている自閉症の啓蒙に参加してみたいと思っています。


          
                  終業式 通信簿をもらう大志